ウクライナがIT大国の理由

Ukraine_IT_situation

東欧のシリコンバレー 」と呼ばれるウクライナですが、なぜそれほどIT大国と認識されるほど成長してきたのか、
理由や背景をまとめてみました。

目次

ウクライナの基本情報

面積60万3,700平方キロメートル(日本の約1.6倍)
人口4,159万人(クリミアを除く)(2021年:ウクライナ国家統計局)
首都キエフ
言語ウクライナ語(国家語)、その他ロシア語等
参照元:ウクライナ基礎データ

なぜウクライナはIT大国なのか!?

ウクライナは、旧ソ連時代から科学技術が栄んな国でした。
そこでエンジニアを育成する文化が元々あったので、そこから「富を得るために他国へエンジニアをアウトソーシングする」という狙いの元、国全体が「IT大国になる」という目的ができました。

主に西欧や北米を基軸に、外国諸国からアウトソーシングを請け負っています。

主に西欧や北米のシステム開発の請負えるのは、人件費が安いことに加え、近隣諸国と比較してIT関連の教育機関や人材が豊富なことが特徴です。さらに西欧や北米から依頼する場合、中国などのアジア諸国にアサインをするよりも、時差のズレも少なく、英語を話す開発者が多いことが魅力となっている様です。

近年のウクライナのIT業界

ウクライナのIT業界には、業界最大のコミュニティ「IT Ukraine Association」という協会があります。
IT Ukraine Association」のレポートによると、以下のように報告されています。

2021年、ウクライナのIT産業は、輸出額が50億米ドルから68億米ドルに36%増加しました。同時に、専門家の数は24万4千人から28万5千人に増加しました。したがって、過去3年間で、業界の輸出は2倍以上になり、専門家の数は50%以上増加しました

凄まじい成長率ですね。
レポートの中ではこの成長性について、ウクライナの近隣諸国と比較したデータからの理由を述べています。
大きな理由は2つ。

  1. 最大の労働市場 *真ん中のグラフ
  2. IT専門の卒業生の最大数*右のグラフ

近隣諸国の中でもマーケット規模が広く、次のIT専門の卒業生の数が多いことが見受けられます。

ウクライナのIT業界の状況

ウクライナのPC関連のサービスにおける輸出」においても、ここ数年は増加傾向にあり、その成長性も著しいモノです。

ウクライナのPC関連のサービスにおける輸出

引用元:IT Ukraine Association

まとめ

日本のIT企業もウクライナに業務委託をしている様です。
成長性が著しく、全世界のIT業界に影響していると言っても過言ではないかもしれません。
これからのIT業界の発展には不可欠なスキルや人材を抱えるウクライナに、どうか戦争の被害がこれ以上酷くなることを祈ります。

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