サブスクリプションシフトDX時代の最強のビジネス戦略

サブスクリプションシフト

会員制

期間購入型

シリコンバレーのSaaS業界では、40%ルールがある。
VCの投資基準の1つのしてSaaSの場合は、「企業の売上高成長率」と「営業利益率」の合計が40%を超えることが基準

例えば、企業の売上高の成長率が100%の場合は営業利益率がマイナス60%までは投資可能。
企業の成長率が40%の場合は。営業利益率が0%以上なら投資可能となる。

前年同期比売上成長率 + 営業利益率 ≧ 40%

これを具体的にすると、
売上200万円の売上
前年度 200万円
今年度 200万円

売上200万円240万円
営業利益100万円80万円
売上成長率20%
営業利益率50%30%
前年同期比売上成長率 + 営業利益率50%

【公式 1】売上 = 単価(月額利用料) × 数量(ユーザー数) × 購入回数
ビジネス基本であるが、サブスクリプションにおいても共通するもの。
ポイントは「購入回数」= 「利用期間」とみなすこと。
「購入回数」を増やすことは「利用期間を延ばす =解約率を下げること」と同意となる。

この公式の中の掛け算の変数で、どこを上げるのかがビジネス戦略となる。

【公式 2】年間売上 = 新規契約金額 × 約1/2 +前年度売上高

投資が大きい割に売上が小さいため、サービス開始から数年は簡単に儲からない。
一定期間を経てから収益は格段に向上するので、損益分岐点を超えて新規契約が積み上がっていく段階までくると、売上も利益も飛躍的に向上する。
例:年間売上(70万円)=
新規契約金額 100万円(10,000円 単価×100ユーザー) × 約1/2 +前年度売上高 20万円(10,000円 単価×20ユーザー)
*この約1/2 は何の数字?継続率?

【公式 3】LTV = 月額利用料金 × 1顧客離脱までの平均継続期間LTV
LTV(Life time Value)とは顧客生涯価値のことです。
SaaSのビジネスの評価は単純に売上や利益だけだではなく、LTVがベースになります。
LTVを将来と見据えた価値として捉え、戦略的に投資やマーケティングの指標としていく経営の考え方が必要になります。

目次

メソッド

「安く仕入れて、高く売れ」という発想からは逆になる!


「高く仕入れて、安く売れ」
高く仕入れるということは、製品・サービスの開発段階では、優秀な人材や開発環境に十分な資金を投入するということ。
また、「安く売る」とは一企業だけではとても開発できない高いベネフィットを持つ製品を、導入ハードルの低い月次利用料で提供するということです。
デジタル関連でのサービスの場合は、特に原材料などはないので、開発部分に大きく投資して、優秀な非人材を雇って高い給料を支払、良い商品を作るという方針が一般的。
そこから「高く作ったものを高く売る」のではなく、「安く売る」= 「長く売る」ことがサブスクリプションの原則。

例)6000万円の受託開発の場合は、1社に対して1回買ってもらうことになる。
・顧客単価が高い
・顧客数は限定的
・購入回数はほぼ1回のみ
・オリジナルで個別顧客専用となるため開発コストは高いのに、顧客を満足させることが難しい。
 *オリジナルのため、開発側の予測や行間といった経験に基づくフォローが効かないところがほぼほぼになる。
・システムのリプレイスが発生しても、リピートを得られる顧客は少ないために常に新規顧客を探すということになる。
一度納品した後は、少なくとも当分の間は同じ顧客からの発注が得られない。

上記は単価が高く、数量・回数は低いことが分かる。

サブスクリプションだからと言って、顧客単価を安くしなければならないという訳ではない

「安かろう悪かろう」ではユーザーが離れていってしまう。
価値に見合った価格設定を行うことがブランドを維持するための重要な戦略である。

POITN 1:製品がオリジナルアイデアでできているのか?
*レッドオーシャンに飛び込むとただでさえ単価が安くなりがちなサブスクリプションは採算が取れない。

POINT 2:常にフレッシュなサービスを提供できるか?
*生鮮食品の様に、同じ条件であれば新しいサービス・モノが選択せ荒れる状態にあるか?

顧客数の考え方について P50

to Bなのか、to Cなのか企業内個人なのか、会社全員が使うサービスなのか?
1部の人が使うのであれば、導入企業数を増やしていくことになるので、中小企業にターゲットを絞る必要がある。
日本の法人企業の従業員数は約4500万人と言われている中で、
従業員数が1000万人以上の企業数は4400社、働く人は1500万人と言われている。
・100 ~999人の企業数は5万5000社で働く人は1400万人
・100人未満の企業数は180万社で働く人は1600万人です。
この中でどのセグメントを狙うかでアプローチが異なる。

1:簡単に導入できる設計にして、効果的にオンボーディング(運用開始)できる体制を作る。
2:再現可能な販売方法やサポート方法を考案する。
3:高機能なサービスを従業員1人あたりの安価なサブスクリプション費用で提供する。
*3についてはシンプルである程度安価でありつつ、サービスの使用イメージやメリットが分かりやすい課題解決を提供するものを、適切な(あえて安くではない)金額で提供することが、ディレクターのサブスクには必要。

*3については従来のITシステムでは「個別企業にたいおうする高機能サービス」を安価に提供することは、収益面で困難であったが、サブスクリプションならプラグインにすることで月額利用料で安価に提供することが可能。

シングルソース・マルチテナント

1つのソースプログラムをすべてこきゃくが利用するという意味です。
故にこべつでのカスタマイズをしていく思想がベースではないため、汎用的な仕様を考えることが一番難易度が高く、重要なポイントである。
汎用的な仕様にすることは、業務への深い理解としすてむの設計力が要求されることになる。
個別的なカスタマイズを受けると短期的には売上には繋がるが、それには飛びつかない意思と資本力も必要になる。

カスタマーサクセスのためのアジャイル開発

「購入回数を増やすこと」と「解約を防ぐこと」は表裏一体である。
「カスタマーサクセス」は一般的にお客様へのサポート・問い合わせ対応とは異なり、自社の製品をつかっているお客様の
(課題を解決することで)事業を成長させること

それにはマーケティング、セールス、導入支援、カスタマーサポートなどが一体となって、ユーザーを支援できる体制を構築することが重要となる。


アジャイル開発

サブスクリプションと勘定項目

月額利用100万円で年間契約のサブスクリプションサービスの場合

この場合は契約開始時に年間費用を支払ってもらうことになります。
つまり、先に1200万円を支払ってもらうのですが、そのままその月には計上されません。
会計上は「前受収入」として処理されます。

前受収入はなぜ負債になる?

前受収入が負債に分類されるのは、企業が顧客から資金を受け取ったものの、その対価としての商品やサービスをまだ提供していないためです。会計の原則によれば、収入は商品やサービスを提供した時点で認識されます。したがって、前受収入は、企業が将来にわたって商品やサービスを提供する義務を持っていることを意味しており、これは負債の定義に合致します。

例えば、ある企業が1年分のサービス料金を前払いで受け取った場合、企業はその年の間にサービスを提供する義務があります。この時点では、顧客へのサービス提供が完了していないため、受け取った金額は企業の負債として会計上記録されます。サービスが提供されるにつれ、この負債は徐々に収入として認識され、負債のバランスは減少していきます。このプロセスにより、収入の認識が実際のサービス提供に合わせられるため、企業の財務状態が正確に反映されます。

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